セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

くら寿司がマグロ目利きのAIを導入したと聞いて、未来を感じた話

newswitch.jp

人手不足で困っていたコンビニ業界が、コロナで失業した日本人の雇用の受け皿になっているらしい。私はあまりコンビニで買い物をしないので気が付かなかった。コンビニと言えば、都心では安価そうな若い外国人留学生のバイト先というイメージがすっかり定着してしまっているけれど、今なら日本人もカウンターに立っているんだろうか。

記事中では「大学生やフリーターを中心に都市部で応募が多い」とある。アルバイトが無くなってしまった大学生や、とりあえず当面の生活費を工面したい無職の応募が多いらしい。とりあえず稼げる、という点では店舗数が多く人手不足なコンビニはピッタリだ。ただ、潰しの効くスキルが身に付くわけではないので、失業給付を犠牲にしてまで働きたい場所ではないかな… あ、でもコンビニって特定技能に指定されるんだっけ。あれは外国人限定なのかな? その外国人がコロナで日本からいなくなったっていうのが、まことに皮肉が効いているけど。

 

 

今回の就職先では、仕事用のスキルを身に付けたい

私もそろそろ就職活動を考え始めなくてはいけない。この間、Web運営のスキルを身に付けられる職業訓練には応募した。

wataridori-project.hateblo.jp

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ただ、これは希望した全員が受講できるものではない。受かれば職業訓練の間は失業給付を受けられるけれど、落ちれば就職活動をしないと、失業給付は打ち切られてしまう。

 

今回の就職活動では、転職の際に潰しの効くスキルが身に付く職場か、というのを重視したいと考えている。できればずーっとバイトが良いんだけれど、さすがに今回の突然解雇とコロナ不況にはビックリしたし、また同じことが起こったときに失業給付を受けられるかどうかも分からない。

もう一つ大きな理由があって、それは時給の単価を上げること。スキルが無い人間のバイト時給は都心でもせいぜい1500円、私は接客が出来ないのでさらに数百円低くなる。どうせ働かなくてはいけないなら、同じ時間でより多くのカネを稼げる方が、最終的な総労働時間は短くなる、つまり(セミ)リタイアもしやすくなる… という魂胆。そのためには、自分の労働市場価値を高めなければならないし、潰しの効くスキル(Webサイト運営のような)は最も現実的な手段だと思われる。

 

 

スキルを習得できるのは、人間だけじゃない

そんなことを最近は考えているんだけれど、良くも悪くも面白いニュースを発見してしまった。

www.itmedia.co.jp

マグロの目利き職人がコロナの影響で市場へ行けないので、代わりに素人でも目利きが出来るAIをくら寿司が導入した、とのこと。AIの精度は職人の9割。同時にセルフレジの導入も進めるらしい。

セルフレジ導入もそうだけど、人間の仕事は確実に減っていると実感できる。専門性の高いスキルがあれば大丈夫!という人もいるけれど、マグロの目利きなんて職人レベルの専門スキルだろうに、それですら機械が9割をカバーできてしまう。くら寿司のように資金がある企業なら、職人が要らない環境を整えることは割と容易であることが、この記事からは窺える。企業が欲しいのは、あくまで人ではなくスキルだ。

私はWebサイト運営のスキル、具体的にいうとプログラミングを身に付けたいと考えているけれど、10年も経てばWebサイト運営の現場から人間が居なくなってもおかしくない。生物を相手にするマグロの目利きですら、10年後には機械が職人を凌駕してもおかしくないのだ。同じ機械同士であるプログラミングやそのあたりが、10年後もIT土方を求めて人手不足なんて状況は考えづらい。それこそ、美しいコードを描ける職人や芸術家しか生き残れない時代になっているかもしれない。

 

資本主義に於ける「資本」は、最終的にどこへ流れ着くのか

まあ、そんな理由で時給アップとリタイア生活実現の努力を捨てる気はないけれど、一番染まりやすい20代の頃に資本主義の舞台から弾き出されたことが、こんなかたちでメリットを生むとは思わなかった。このさき資本主義が人間を捨てていく時代になったとしても、私はとっくに無職&貧乏生活に慣れているし、資本(=雇い主)への執着もない。ただ、常識的に資本主義生活を送っていた人々は、資本が自分たちに流れてこなくなったら、どうやって順応させられていくのだろうか。資本家たちの理想は、労働者たちの理想に、どれだけ寄り添ったものになっているのだろうか。「とりあえずの生活費」をコンビニで稼げる人間は、どれだけ残っているのだろうか。

 

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