セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

新しい資本主義の「資産所得倍増計画プラン」の内容は、みんなで企業を応援しましょう!だった

www.cas.go.jp

 新しい資本主義の資料が公開されたので、「資産所得倍増計画プラン」の内容を知りたくて読んでみた。

 

 これが、『新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画』の内容。

 

 こっちは、『新しい資本主義実行計画工程表』の内容。(赤枠のとこ)

 

 まとめると、

  • 日本人の個人が所有する金融資産を企業に投資させることで、企業価値と家計(個人の金融資産)の両方を底上げすることが目的。投資による「持続的な企業価値向上の恩恵が家計に及ぶ好循環」の根拠は、米国や英国では個人が投資によって資産を増やしているため。
  • 対象は全世代。
  • 全世代向けには、NISAの拡充で投資を促す。
  • 高齢者向けには、70歳まで働きながら iDeCoを使えるようにする。また、その子供世代が資産形成を行いやすいよう何かする。
  • 高校生や一般人(投資をやってない人のことか?)の投資リテラシー向上のため、授業やセミナーなどの啓蒙活動を行う。
  • 具体的なことは年末までに決める。
  • 2027年までに、公的年金シミュレーターを進化させて、アプリでも使えるようにする。

 

 鳴り物入りだった割には新鮮味がないけど、投資をやったことがない人向けみたいだから、仕方ないのかな。

 個人的には、公的年金シミュレーターアプリがちょっと楽しみ。「年を取ったら、これだけの金額で暮らさねばならない」ことが分かれば、それに向けた節約生活を若いうちから開発できる。(「資産所得倍増計画プラン」の趣旨に逆行してる気もするが)

 それから、70歳まで働き続けなきゃならない人間にも投資させよう!なんてシレっと恐ろしいことを書いてるのも気になりますね(笑)。

 

 ずっと意味が分からなかった「成長の果実を分配する」についても、企業価値とやらの向上ありきの内容であることが、ようやく分かった。こないだ、「一億総株主化」と岸田首相が発言した時に、どうして「一億総投資家」では駄目なんだろう?と疑問だったのだけど、こういうことだったのね。

 要するに、米英のように国民が個人で資産を守ることを推進する、というよりは、企業に資産を差し出して企業から家計に還元してもらいなさい、と。そういうことらしい。

 …って、それじゃ雇われ労働と同じ構図じゃないか!!!