セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

「垂直農業」が実用化すれば、都市部での「食」による環境破壊を減らせるかも

gigazine.net

GIGAZINE で「垂直農業」なる農法についての記事を見つけた。将来の人口爆発と農地不足による食糧危機対策の一つとして、研究が進められているらしい。

 

www.suikou-saibai.net

「垂直農業」については、ここが詳しい。垂直農業とは、ビルや急斜面など高さのある場所で作物を育てること。農地といえば、作物がきちんと育つ栄養のある平地に広く取るのが一般的だが、縦長のスペースで肥料を溶かした人工の液体に作付けする垂直農業の場合、広いスペースや肥沃な土が無くても作物を育てられる。また、光・気温・水は電気の力で供給するので、天候にも左右されない。虫や病気などの被害が少ないので無農薬野菜を育てやすい、というのもメリット。

デメリットとしては、主食となる作物を育てる技術がまだ確立されていない(=現時点では食糧危機対策にならない)こと、栽培に多量のエネルギー(水道や電気)を使うのでコストが高いこと、そのせいで作物の価格も高いこと、等がある。

 

news.microsoft.com

そんな「垂直農業」は、都市での活用が考えられている。栽培に多量のエネルギーを使うということは、それだけ環境には悪いということ。もちろん、外で育てても電機は使うし農薬も必要なのでコストはかかるが、どうせ同等のコストが掛かるなら今まで通り外で良いよね、となってしまう。

しかし、作物を育てる土地の無い都市部で作物を手に入れる場合、作物を運送するコストが追加される。ガソリンの消費、二酸化炭素の排出、さらに販売業者へ渡すまでに多くのエネルギーが消費される。たしかに「垂直農業」にもエネルギーは使われるが、運送コストが全て無くなるうえ農薬も不要となると、都市部での活用はアリだ。

 

 

www.jetro.go.jp

個人的に「垂直農業」の使い方で一番しっくりきたのは、ジェトロで紹介されている『アグリテック』という企業。肥沃な土が少なく、飢えを満たすに十分な農法も普及していないため、エチオピアでは食糧が不足している。そこで、「垂直農業」に使える装置を販売するビジネスを始めたのが『アグリテック』。「垂直農業」ならば肥沃な土は必要ないし、効率の良い農法が普及すれば食糧不足の解決にもなる、ということらしい。写真を見ると、ビルではなく外で栽培しているみたいで、見た目は全く違うけど棚田に近いのかな、と思う。

 

 

都会に住んでいても無農薬の作物を簡単に食べることが出来て、作物を運ぶトラックもいなくなる世界というのは、とても魅力的だ。将来は働く人間が減って打ち棄てられるビルも増えるだろうが、もしも「垂直農業」が実用化すれば、人ではなく作物が暮らすビルの方が多くなったりして。何だかワクワクする。どんどん研究が進んで、より省エネルギーで、より色んな作物を育てられるように進化して欲しい。

ただ、太陽を一度も浴びてない食べ物が、外の畑で育った食べ物と一緒なのかは判断が難しいが… いや、現代人は薬みたいな添加物をさんざん食べてるから、そこは特に問題じゃないのかな。

とにかく、都会にいても近くで育った作物を食べられるのは素晴らしいことだと思う。環境に優しいだけでなく、食事に使う材料の生産地は、自分が今いる場所に近ければ近いほど身体に良いという話もある。その一方で、都会から離れれば使われなくなった畑が沢山あるというが、都会から出る人間が増えれば、そういった畑の近くで暮らし始める人間も増えていくといいな。

 

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