セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

『賃金破壊 労働運動を「犯罪」にする国』

 

 関西生コン事件のルポルタージュ

 恥ずかしながらこの事件を知らなかったのだけれど、テレビやニュースで報道されてました?

 専門用語や業界用語が多くて、ちょっと読むのが大変だったけど、一般的には暴力団体として報道されている「連帯労働組合関西地区生コン支部」を、労働組合として取材しているので、報道とは全く異なる事件像が見えてくる。

 この本を読む限りでは、労働運動が根付いてない日本で、これまた日本では珍しい横断的(企業ごとではなく、一業界で一丸となって行う労働運動)な団体行動権・団体交渉権を「連帯労働組合関西地区生コン支部」が行使したため、警察にからは労働組合ではなく暴力団体と見なされてしまった。したがって、その逮捕などは不当である、というのが真相とのこと。

 

 この本と、報道と、どちらが真実なのかは、私には何とも判断が出来ない。

 でも、この本から学べるのはテレビもネットも含めて、メディアを簡単に信用するのは危険だということだった。もし、本に書かれていることの方が正しかった場合、我々は労働者の権利のために戦う団体を違法な存在とみなすことになり、それは、労働運動そのものを違法とみなすことになってしまう。ただでさえ、日本の労働者は経営者の言いなり状態なのに。ただし、「連帯労働組合関西地区生コン支部」が本当によからぬ繋がりをもっているならば、それはきちんと裁かれねばならない。

 

 無職になってから、積極的にニュースを見るようにはしているんだけれど、そのニュースは正しいのか、一部分だけを切り取って恣意的な報道になっていないか、大衆のウワサを基にした信頼性の伴わない内容でないか、などなど、気になることはたくさんある。偏向的なニュースなら、見ない方がマシだ。

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