セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

帰りの夕陽が見えなくなった

 気がついたら、日の沈む時間が早くなっている。ほんの2,3週間前までは、寄り道せずに帰宅すると、真っ赤な夕陽が見えた。今は、電車に乗っている時間帯から暗くなってしまい、帰る頃には真っ暗。まだまだ暑いけれど、夏は確実に過ぎ去りつつある。あっという間に冬になるんだろう。(あれ、秋は?)

 

 日によっては、雲や山を青黒く染めながら、空の一部に染み渡る立派な夕陽も見れた。そんなときは、思わず足を止めて見入ってしまう。一枚くらい写真を撮っておけば良かったかなと思ったけれど、どうせ見返さない。スマホの写真なんかより、記憶の中の夕陽のほうがずっときれいだ。あ、でもブログ映えするから、やっぱ一枚くらいはあっても良かったな(笑)

 

 夕陽には、今日の終わりと明日の予感がある。今日も無事に生き延びた、という達成感。しかし、今の私はそれよりも、その日の労働による疲労、また明日も同じ苦難を繰り返さねばならないという疲労、これがあと数年間・何百回も繰り返され続けるという疲労... まあ、とにかく労働でクタクタなので、いつの間にか夕陽=「疲れている自分」が連想されるようになってしまった。

 

 まあ、そうやって気が遠くなるほどに労働を繰り返して、ちゃんとおカネを貯めて、自分の時間を自由に使える日が来たら、好きなだけ夕陽を眺められる。疲れてゼイゼイ息を切らしながらじゃなくて、どこか静かな場所で、心と身体を落ち着かせて、自然が用意してくれた美しい時計を、ただ眺める。もちろん、夏は遅い時間に、冬は早い時間に。