セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

実家暮らしと一人暮らしについての個人的見解メモ

私は長らく「大人は一人暮らしすべき!」「実家暮らしは甘い!」という固定観念を持っておりましたが、それがここしばらく揺らいでいたけど言葉でうまく説明できなかったのですが、先日ようやく文章らしきものにまとまりましたので書く。

 

その人の人生観については、一人暮らしか実家暮らしかではなく、「生活費」という最大の経済的コストを請け負う覚悟があるかどうか、を基準に判断したい。いわゆる家賃、水道光熱費、食費、そして税金。どれも実家を出た人間なら自腹で調達するのが当たり前な費用ばかりです。

「生活費」が免除されるのは未成年の特権だけど、逆に言うと「生活費」を負担していない人間は、立場的には未成年と同等と言うことになる。未成年と同等の責任感だけで人生を送ることが本人にとってプラスとなるかマイナスになるか、断言はできない。だけど、実際の未成年と違って教育の義務はないし、収入を得て消費活動も行えるのは現代貴族と言ってもいいくらい羨ましい身分ではある。実家暮らしに負の印象が強いのは恐らくこのためで、親元を離れ毎日忙しく働いて生活費を切り詰めつつ貯金に努める人間が、同じくらいの年齢で仕事の拘束時間も少ない人間が贅沢に暮らしていることを知れば不満もありましょう。

しかし、実家で暮らす人間全員を「大人になれなかった子供たち」で一元化することはできない。私の知り合いの実家暮らしにもバリエーションがあって、仕事をしながら家事を担うかたちで家族の面倒をみる者、親が体調を崩してしまいその間は家を出られなかった者、精神的にマイってしまいむしろ一人暮らしNGな者、都内住みだし家族と仲が良すぎるから家を出る理由がないという人もいた。ただ、彼らには生活費の代わりとなるものを家事や介護など何らかの形で負担している、という共通点がある。むしろ一人暮らしで好き勝手してる方が楽だったんじゃないかってくらい、大変なシチュエーションを経験した者もいる。

同時に「一人暮らしすべき!」という傾向にも違和感を覚え始めている。まず一人暮らしは単純にコストパフォーマンスや環境面でよろしくない。冷蔵庫や洗濯機など共同で使える大型家電だって人数分必要だし、家賃や更新料は割り勘できないから貯金は貯まらないし、何より病気や事故などのアクシデントに大変弱い。なのに(かつての私も含めて)「一人暮らしすべき!」論は根強く、大型家電と不動産業界の陰謀すら疑ってしまう。そう考えると同棲相手か止むを得ない事情ができるまでは働きながら実家で暮らして、それに耐えられないなら一人暮らしすればー、みたいなゆるい感じでも良いんじゃね?と思う。

それから実家暮らしの「生活費」の負担方法についても現金だけでなく、家事とか旅行プレゼントとかラジオ体操に付き合うとか色んなかたちで負担すればいい。特に現代の家主とその子供の経済環境を考えると、子供からの家賃は要らないむしろ貯金しててくれという親も多いだろうし、事情があって現金調達が難しい場合でも問題ない。何より家族との時間が増える。(この有難みはそれなりに年を食った一人暮らし経験者じゃないと分からない!(笑))ただ、子供もその状況に甘えるのではなく、資産は自己管理・自己計画しつつ「生活費」も何らかの形で負担して出来るだけ依存しない生活をした方が、家族はもちろん自分のためにもなる。残酷だけれど、家族は何時頼れなくなるか分からない。そのときになって何の準備もなく、何の解決手段も持てず、お国が面倒見てくれるのを待つようでは、それこそ未成年と変わらないし、「大人になれなかった子供」と言われても返す言葉がないだろう。ちなみに、「収入が無くなったら生活保護に頼る」とか言ってる計画性のない一人暮らしにも同じことが言えますよ。ハイ、かつての私です。猛省。

 

 

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