セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

焼き芋って「スイーツ」なの!?

あけましておめでとうございます。

とりあえず、5月の元号更新まで生き延びましょう。

 

今日、電車のつり革広告で「2019年の焼き芋スイーツ」みたいな見出しを見つけた。年数とか細かい文字の並びとか色々違うかもしれないけど、要は焼き芋がいつの間にか「スイーツ」の仲間入りしていることに驚いた。確かに、さつま芋は元々「スイーツ」色の濃い食べ物で、ネットリ系の焼き芋が最近は人気だし、スイートポテトや大学芋(これは惣菜という人もいそうだけど)なんてのもあるし、さつま芋味のお菓子も珍しくない。私も焼き芋は食事というより「おやつ」という感覚だったけど、とうとう雑誌が「スイーツ」とカテゴライズするまでになったか。最近、服と同じように食もエライ人たちが世界のどこかで集まって10年先くらいまでの流行食材を決めているんじゃないかという妄想がマイブームなので、その妄想が当たっていれば焼き芋は「スイーツ」として定着していくんでしょう。

ところで、私は焼き芋については「スイーツ」よりも「おやつ」にカテゴライズしたい。まだ幼稚園児だった頃、「ご飯をゆっくり噛むとあま~い」と言っている男の子のイラストを見たとき、「ご飯が甘い?? 何言ってんだこいつ」と思ったことがある。当時は甘い=白砂糖の甘さの1種類しか想像できなかったからだ。もちろん、今ではご飯の甘さを理解できるし、甘さには白砂糖以外の種類があることも知っているし、焼き芋の甘さは米とも砂糖とも違うものだと知っている。「おやつ」は食事以外の間食全てに使える言葉なので、砂糖とは違う甘さを持つ焼き芋は「おやつ」なんである、私の中では。また、「スイーツ」の定義は白砂糖の甘さを持つ食べ物ということになる、私の中では。

日本における昨今の「スイーツ」自体が商業用の言葉である故仕方がないのだけれど、「スイーツ」は美味さ・旨さを追求した食べ物ではなく、大量消費およびブランドの宣伝のために製造された甘い食べ物に与えられるカテゴリだ。消費を促すもの(=もっと食べたい・自分も食べたいと思わせる)、そしてSNSの画像拡散による宣伝効果の恩恵を受けやすいもの… それらの条件を満たし、かつ安価に手に入るのが白砂糖だ。黒砂糖やてんさい糖やラカントでは駄目だし、でんぷんの甘さだけでは地味だろう。焼き芋に白砂糖を使用した新形態が誕生するのは面白いけれど、幼稚園時代の私のように「焼き芋はスイーツだから、(白砂糖のように)甘いのだ」という認識で統一されてしまうようなことになっては勿体ない。「濃厚に甘くてネッチョリ」「ほんのり甘味でホクホク」「全然甘くねーじゃんこれ!」が混在するくらいが良いなー、と思うんである。