セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

人が足りないのか、仕事が多すぎるのか

帝国データバンクの今月の調査報告を眺めていました。

 

www.tdb.co.jp

コロナウイルスの影響で、企業の人手不足が解消されている。「旅館・ホテル」業態では人手過剰とのこと。ただ、これは一時的な現象だと思うので、自粛が完全に解除されれば元通りになるだろう。

それよりも、この記事で驚いたのが平常時での人手不足の割合。記事中には前年比も出ているのだけれど、それによると去年の帝国データバンクの調査に協力した5098社中、50%が正社員不足、32%が非正規社員不足と回答したらしい。回答率は約半数だったらしいが、調査に協力できる余裕のない企業が同じ数だけあったとすると、実際には数値以上に人手が不足していたことになる。どんなに泣いて懇願しても正社員になれなかった、私のシューカツ時代は一体何だったのだろう。

 

 

それに併せて、もう一つ気になる調査結果があった。

理美容業者の倒産動向調査(2019年度) | 株式会社 帝国データバンク[TDB]

 

コロナの影響で理美容院がバタバタ店を閉めている… というのは周知の事実だと思うけど、その9割が小規模倒産だというのだ。

理美容業界の小規模店舗の特徴は、コンビニ並みにその数が多いことだ。私の自宅から駅まで(約徒歩5分)の間にも3軒ほど美容院があって、お互いに客を喰い合っている可能性がある。飲食店のように店ごとの特徴を打ち出すことも難しい。人手不足の背景には、こういう小規模かつ出店過剰な業態も関係しているんじゃないだろうか。

 

日本は人手不足というけれど、それに加えて仕事量(あるいは企業数)が過剰になっていることが問題だと思う。そもそも、日本は少子高齢化が進んでいて、労働を行う若者が減っている。絶対数が少ないのに、過剰な仕事量で壊れたり、馴染めなかったり、門前払いを喰らったりしてリタイアする(せざるを得ない)人々が加わる。さらに、理美容のように少ない客を喰い合って自滅する可能性の高い業種で働く人々も加えると、人手と仕事の割合が全然釣り合っていない。客であり労働力でもある人はどんどん減っているのに、仕事はどんどん増やさないと飢え死にしてしまうからだ。これを解決するには、体力のある大手企業に頼るか、あくまで副業や趣味として事業を続けるか。個人的には、仕事なんて人間の営みの片手間で十分だと考えているけれど、残念ながら資本主義社会では許されない。

 

ということで、帝国データバンクの情報は引き続き見続けるつもり。この間はレナウンが民事再生手続きに入ってたけど、そろそろアパレルは危ないのかもしれない。理美容業界以上に客を喰い合っているからね。

 

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