セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

コロナはミニマリストを変えていくのか

news.yahoo.co.jp

コロナの影響がミニマリスト界隈にも波及しているという記事を読んだ。紹介されているメミコさんなる元主婦ミニマリストの場合だと、買いだめでスーパーから必需品が無くなったことで、普段はモノを最小限しか保管していないため生命の危機を感じ、(保存の効く)食べ物や必需品を買い溜めするスタイルに変更した、ということらしい。

ジャーナリズムあるあるで、「一人の主婦」という限定的な条件下のミニマリストに起こった変化を、あたかもミニマリスト界隈全体の動きとして報じていることが気になるけど、防災バッグの必要性を地震以上に感じさせられたという点は共感した。私もミニマリストではないけど余計なモノを置かない主義なので、同居人の備蓄が無かったら危うく自分の尻拭いも出来ないところだったのだ。

 

 

ミニマリストの対局、プレッパーなる人々

もう一つ、作家の佐々木俊尚さんが「プレッパーの時代」を提唱しているとのこと。

bunshun.jp

プレッパーとは何ぞやと言うと、(災害レベルを超えた)世界の終末を自力で生き延びるため、モノを蓄え、自給自足の拠点を用意し、生存術を習得することを重視する人のことらしい。

note.com

↑の文春の記事でも紹介されているけど、この方のnote が詳しい。

要するにモノを最小限しか所有しないミニマリストの対局を生きる人々で、コロナの影響でプレッパーやそれに近い思想が流行るでしょう、と佐々木俊尚さんは予言している。コロナが落ち着いた頃に逆のことを言い出さないならば、そういうトレンドもアリだと思う。

冒頭のメミコさんもそうだけど、確かにコロナは大変なことだけど、いちいちライフスタイルを180度旋回させるほど翻弄されることも、同じくらい面倒に思える。メミコさんの場合は主婦で家族を守らねばならないから、状況に合わせてライフスタイルを方向転換させることは必要なんだけど、それにしても思い切りが凄い。「広々とした一軒家に住み、2台の車を所有。休日には買い物に出掛けたり家族そろって外食したりするなど、豊かな暮らし」を捨ててまで家族揃ってミニマリストになったのに、コロナが来た途端に日用品を「半年分ぐらいまとめ買い」するようになり、自身のブログ名を「ミニマリストを捨てました。」へ改名するほどの対応っぷり。まあ、この人の場合はコロナ以前からミニマリストだからこうあるべき!という思い込みに囚われて疲れていたようなので、これからはご家族全員が納得できる新しいライフスタイルを会得できればいいなと思う。

 

 

根っからのミニマリスト、佐々木典士氏

とにかく、コロナによる社会変化というのはそれぐらい人々のストレスに成りかねないので、個人的には記事の最後に紹介されている佐々木典士さんのような生き方が、最も性に合っている。佐々木典士さんといえばミニマリスト界隈の大御所だけれど、最近は

最近はミニマリストとしてはあまりつぶやいていない。自分がミニマリストかどうかも興味ない。自然体でやっている

というスタンスらしい。現在はいつの間にかフィリピンで暮らしていているのだけれど、日本を離れてなお、所持品はスーツケースとリュック各1つ分だけとのこと。本人はプレッパー的な生き方にも憧れはあるらしいけど、自然体でかばん2つが全所持品なのだから、「自分がミニマリストかどうかも興味ない」とは言っているけれど、彼みたいな人物こそが根っからのミニマリストなんだろう。その証拠に、ご自身のライフスタイルについて、記事中ではこのように説明している。

スーツケース1つで世界を飛び回るのがミニマリストではない。ちょうどよいサイズというのは人それぞれ。家族がいれば、家族がいるなりのミニマリズムというのがある。要は、自分にとって本当に大事な物は何か。それに気づいているのが、本当のミニマリストだと思う

 

ミニマリストが変わるなら、「本当のミニマリスト」が主流になって欲しい

私はミニマリストというと極限までモノを持たない人、という認識で、佐々木典士さんが言う「ちょうどよいサイズ」の生活を心がけることはシンプルライフに分類されるのかと考えていたけれど、彼の中ではそれもミニマリズムになるんだそうだ。

ミニマリストが流行っているとはいえ、現状では変人の域を出ていないので、これくらいユルい考え方になればもっと普及すると思う。コロナでミニマリストというライフスタイルを見直すタイミングにあるならば、これからは佐々木典士さん流の「本当のミニマリスト」が流行って欲しい。

 

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