セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

食品ロスと、それを通販で取り寄せるのでは、どっちが環境破壊なのか?

toyokeizai.net

 

通販は安くて便利だ。貧乏人の味方だ。通販が普及するということは、それだけ貧乏人が増えている可能性もある、という記事を去年書いていた。

wataridori-project.hateblo.jp

 

 

ただ、コロナアタックでおカネ持ちも家で消費活動をしなければならず、宅配業者の仕事量がいよいよパンクしているらしい。そりゃそうだ、平時でも散々人手不足と言われていたから。長時間激務労働、交通事故リスク、理不尽客の対応、に加えて今回は感染リスクまであり、それでも休めないどころか、いつもより働かねばならないのだから、利便性の闇側という意味ではコンビニといい勝負だ。

私も安くて便利な通販にはとても助かっているし、宅配業者さんに余計な手間を増やさないよう時間指定を使ってもいるが、最近は通販生活を見直そうと考え始めている。

通販で消費されるのは、そこで働く人の人生だけではない。梱包に使う資材、運搬車両に汚染される空気もその対象だ。通販を使うということは、環境破壊に加担するということでもある。たかだか100円程度の節約のために資材と燃料を浪費して… というライフスタイルに、だんだん疑問が出てきたのだ。とは言ってもたかだか100円の節約を10回続ければ1000円の節約になるワケで… 貧乏人には頭が痛い。これは、通販でしか買えないものと一緒にまとめ買いすることで対処している。OKストアの近所に引っ越せたのもデカイ。(日用品から化粧品まで通販以下の価格で売ってくれる)

加えて今回のコロナ騒動でより頭痛のタネになっているのが、食品ロスの問題だ。コロナで売り先を失った食品が大量に発生しており、解決策として、販売側は値引して在庫処分を行い、購入側はレア食品をお買い得価格で消費できるというwin-winの試みが行われている。その解決方法の手段が、通販なんである。スーパーや直売所も使われているらしいが、ネット販路には敵わないだろう。これ自体は素晴らしい取り組みで、私も予算の関係で普段は食べられないお菓子を買うことができた。

食品ロスも環境問題の一つだとすると、環境問題を解決するために別の環境問題を生み出す手段(=通販)に頼らざるを得ないという状況は、何となくしっくりこない。かといって、食品ロス問題に関心はあるけど通販しかないなら協力しない、というのも何か違う。歩いて行ける範囲でそういう食品を買えればベストなのだけれど、あいにく見つけられたことがないし、そもそも取り扱ってそうな大型ショッピング施設は軒並み休業している。食品ロスこそ、大企業の資本主義パワー(百貨店のイベントや、イオン系の大型スーパーのチラシに載せる等)と相性が良さそうだけど、その大企業の集客が制限されてしまっているために、効率も環境面も最善とはいえない通販を使わざるをえなくなっている。

 

食品ロス一つとっても、便利な生活や資本主義社会の矛盾や弱点は色々と出てくる。ただ、その便利な資本主義パワーの賜物による通販がなければ、大量の食品たちは捨てられるしかなかったのも、事実なんである。通販は必要悪、なんて言うのは簡単だけど現場で働いてる方たちを悪人にするのも筋違いだし、通販と言う思想をベースとした新しい方法が必要になってきているのかもしれない。ドラえもんのどこでもドア、みたいな。

 

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