セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

教科書より分かりやすいなら、漫画で勉強してもいいじゃない

 Kindle Unlimited で日本史の勉強をしようと思って、小学館の歴史漫画を読んでいた。(ちなみに、著者のつぼいこうさんは学習漫画を複数手掛けていたが、2018年に亡くなっている)

 「きのうのあしたはきょう」がキーワードで、歴史の流れが分かりやすい。

 歴代の支配者たちは色んな方法で権力を握るわけだけど、その方法や思想には共通点があることとか、そうした支配が一般人(ほぼ農民だけど)にはどんな影響を与えていったのか。文化はどうやって生まれたのか、この弾圧は何が目的だったのか…などなど、現代でも通用する歴史観を養えて、勉強になった。

 とは言っても学生レベルなので、どうしても支配者層や富裕層(現代風に言えば上級国民かなw)たちの政争・戦争がメインになってしまうけれど、一般人の生活や文化にも触れていて、分かりやすい教科書といった感じ。学校で習わされた知識を殆ど忘れてしまった大人には丁度良いと思う(笑)。

 あと、こよみちゃんが可愛い。

 

 なんで今さら日本史?と思われそうけど、実は学生の頃は歴史が嫌いだったので、いつか勉強し直したいと思っていたから。

 学校で配布された歴史の教科書は単語を覚えさせることが最優先なのか、歴史の流れがイマイチ分からなかったのだ。おまけに、私は当時から暗記が大の苦手で、特に人の名前や印象に残らないモノの名称(器の名前とか)が覚えられず、暗記一辺倒の受験用歴史は相性最悪だった。

 未だに、どうして大量の単語や年号ばかり覚えさせられたのか訳が分からない。質問の意味は分かるのに、人の名前が出てこなかったり、漢字を忘れたり、年号なんて覚えてねーよ!ヽ(`⌒´メ)ノ といったかんじでテストはボロボロだった。試験は作文形式にして教科書持込みOKにして欲しいと、何度思ったことか。

 

 大人になったから分かることだけど、当時の私の勉強方法も良くなかった。

 暗記は苦手だから教科書じゃ理解できない、と感じた時点で、それ以外の勉強方法を探すべきだった。今回のような漫画でも良いし、親に頼んで歴史のビデオをレンタル(当時は見放題なんて無かったからね)するとか。

 少なくとも「歴史なんて嫌い!(`A´)」とはならなかったかもしれない。

 今だったら、インターネットで教科書より優れた無料教材を探せるし、キンドルのようなサブスクも豊富だし、Wikipedia を印刷して教科書と併用しても良い。授業と教科書に拘らなくても、自分に合った勉強方法を簡単に探せるから、学生さんにはとっても良い環境だ。

 まあ、大人でも無職になれば好きなだけ勉強できるけどさ!(笑)

 

 

 現在の学校が、教育に対してどういう認識なのか分からないけど、ニュースを見てると私が学生だった20年くらい前とあまり変わってないんじゃないか、と不安になることも多い。

(日本の歴史 7巻より)※源内=平賀源内

 「日本の社会には時代をこえた天才を活かして発展させる力がなかった…」

 女の子(こよみちゃん)も言ってるように、「それってさびしい話」だ。学校は古いものを大切にする感覚を教えることも大事だけど、しかし、その伝統が理不尽で非合理的でも修正しない傾向にある(あった)。

 例えば、校則や教師のマイルールに、授業中は教科書・ノート・ペンしか使っちゃダメ、というものがあったとする。(今はタブレット使ってるから、そんなことないだろうけど)そこに、生徒たちから「その3つじゃ不便だ。インターネットでいつでも調べられるようにして欲しい」という要望があったとする。そのとき、学校側は「学校の授業中にインターネットなんてけしからん!」と怒るのではなく、かと言って、ただ許可するのもいけない。教科書・ノート・ペンの勉強方法に、どうやってインターネットを活かすべきかは、大人たちが考えるべきだと思う。

 子供をどれくらい信用して、大人はその才能をどこまで「活かして発展させる」かが、教育の難しいところなんだろうなあ。