セミリタイアするまで非正規

正社員になれないことが分かった三十代。労働者のままでは死にかねないので、非正規のままセミリタイアを目指している、色んな意味で駄目なヤツ。

米国大手ハイテク企業の「大量解雇」は、非難されるようなことなのか?

toyokeizai.net

 ニューヨークタイムズの記事。アメリカハイテク企業の大量解雇について。従業員の半分がクビを切られたツイッターでもトレンド入りしてた、ホットな話題です(笑)。

www.nytimes.com

 原文はこちら。

 

「人を雇いすぎた」と認めるテック企業経営者の声がこだまする

 シリコンバレーで人員削減が勢いを増す中、悪者扱いされているのは「景気の悪化」だ。

 だが、急増する解雇は半ば自ら引き起こしたものでもある。利益の急増を満喫していたテック企業は、パンデミックの巣ごもり需要がもたらした好景気が続くという思い込みから、ソフトウェアビジネスで最も争奪が激しい「人材」という貴重な資源を大量に抱え込むことで、事業を積極的に拡大した。

 「羽振りがいいと人間は過剰になる。過剰は雇いすぎと楽観につながる」。ベンチャー投資を行うラックス・キャピタルのジョシュ・ウルフは「ここ10年の有り余るキャッシュが大量採用につながった」と語る。

 結論から言うと、タイトルにある「真の理由」はこのこと。おカネをいっぱい稼いだハイテク企業が、コロナ禍による需要拡大に投資したけど失敗しました、ということらしい。景気悪化も一因みたいな書き方をしてるけど、今回の景気悪化が無ければ雇用拡大もなかったので、これは正確じゃないと思う。

 なんか、マスコミや世間では「ハイテク企業が社員をバンバン辞めさせてる!とんでもないことだ!大事件だ!!!」みたいな騒ぎになっている。日本に波及するかもしれないからニュースになるのは分かるんだけど、大量解雇の判断を糾弾する傾向になっている気がして、違和感がある。解雇された従業員が「明日からどうすればいいかわからない(T△T)」と嘆くインタビューを流したり。記事の内容を見ると、米国でもあまり良い印象を持たれていないんじゃないだろうか。

 個人的には、大量解雇に踏み切ったメタにしろアマゾンにしろ、チャンスが来たから投資したという、資本主義社会の一員として至極当然なことを行った結果、失敗してそのツケを払っているだけで、非難されるいわれはないと思っている(ツイッターは事情が違うみたいだけど)。これが駄目なら、どんなチャンスが転がってきても企業は指を咥えて見ているしかないし、それでは資本主義は発展しない。

 こうしてテック企業は、「肥大化」で有名な場所となった。1日に数時間しか働かない従業員、無料のランドリー、マッサージ、有名シェフによるカフェテリアといった贅沢な複利厚生の存在が頻繁に話題となった。しかし、今年の春にメタはランドリーサービスをはじめとする福利厚生のカットに動いている。

 この指摘もなあ… 結局、大量解雇という結果になったから無駄な贅沢っぽく書かれてるけど、こういう環境があったからこそ、今まで成長できていたかもしれないのに。

 ちなみに、「ツケを払っているのは解雇された社員だけだろ!」という反論はナシでお願いします。少なくとも正社員なら、大企業のチャレンジに乗っかろうとして失敗したのは自分自身だと思うので、上手く逃げ切れなかった本人の自己責任です。

 ただ、気になるのは非正規たちの行き場だ。解雇された人数の何割が非正規なのか分からないが、他に稼げる場所があるといいけど。

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